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タチウオの釣り方マップ——船とおかっぱり

同じテンヤでも船は40号、波止は2〜6号。場と海域が道具を決める

確実に数を釣るなら船、仕事帰りの2時間で試すなら秋の堤防。そして同じ「タチウオのテンヤ」でも、大阪湾の船は40号、波止の引き釣りは2〜6号——ひとケタ違う道具です。タチウオは船と岸の両方で狙える魚ですが、釣り方の名前だけ聞いて道具を揃えると、まずこの落とし穴にはまります。順番はこうです。まず場(船に乗るか、堤防から狙うか)で釣法が分かれる。船なら海域が号数とジグの重さを決める。堤防なら道具は全国ほぼ共通で、かわりに時間帯が釣法を決める。このページはその全体像を早見表で一望するための地図です。各セルから、海域ごとの道具一式(出典付き)へ進めます。

ここだけ押さえる
  • まず場で分かれる。船=魚探で見つけた群れのタナを重い仕掛けで直撃(水深は海域次第で15〜260m)、堤防=秋の夕マヅメに接岸する群れを軽い仕掛けで撃つ
  • 船テンヤの号数は海域が決める。大阪湾40号・東京湾40〜60号・豊後水道や沖縄の深場は50〜80号、博多湾だけ10号の湾内ライト
  • 船ジギングのジグは海域で80〜200gが標準(博多湾80g・東京湾150g・遠州灘や豊後の深場は250gまで上げる)。明石のように船ごとの統一指定が前提の海域もある
  • 堤防は電気ウキ・引き釣りテンヤ・ワインド・ショアジギの4本柱。道具の値は全国ほぼ同じで、エサと時期に地域色が出る
  • 堤防の最盛期は9〜11月の夕マヅメ。明るいうちはジグ、日没前後はワインド、暗くなったらただ巻きかエサへリレーする
  • 船宿には規定がある(大阪湾はPE2号以下・ダート系禁止の船も)。海域の相場より乗る船のルールが上位

場で分かれる釣り方

タチウオは昼、深いタナに沈んでいます。その深さは海域次第で、博多湾の15mから沖縄の260mまで開きがあります。船の釣りは、魚探で群れを見つけた船長がその真上に着けてくれる釣り。だから重いテンヤやジグでまっすぐタナへ落とし、数を伸ばせます。

堤防の釣りはその逆で、日が傾いてエサを追って岸へ寄ってくる群れを待ち撃ちます。狙うのは表層〜5mほどの浅いタナ、時間は夕マヅメからの数時間。仕掛けは軽くてよく、そのぶん回遊が来るかどうかに釣果が左右されます。

この「深いタナへ落とす」か「浅いタナで待つ」かの違いが、そのまま道具の重さの違いです。同じ名前の釣法でも中身は別物なので、まずどちらの場で釣るかを決めてから道具の話に進んでください。

船と堤防、何が違う?

船堤防(波止)
狙うタナ海域次第で水深15〜260m。魚探で群れを直撃表層〜5mほど。夜は浅ダナに浮く
テンヤの号数30〜80号(博多湾だけ8〜10号)2〜6号
最盛期海域ごとに別(下の表)全国ほぼ9〜11月
時間帯昼便・半夜便(船宿の設定)夕マヅメ〜夜と朝マヅメ
釣果の性格タナを探してもらえるので数が出やすい回遊待ち。時合の1〜2時間に集中する

船の海域×釣法マップ

海域テンヤテンビン(エサ)ルアーシーズンの芯
🗼東京湾40〜60号。走水系40号・浦安50号など船の指定制サバ短冊+片テンビン50cm・オモリ60号ジギング=ジグ150gほぼ周年(夏タチ6〜9月)
大阪湾40号(多数の船が指定)—船ワインド=ZZヘッド2oz(専門便)9月中旬〜11月本番
神戸・明石——ジギング=ジグ120〜200g。船の統一指定が前提8月〜翌1月
伊勢湾・三河湾50号統一の船〜60号——7〜11月(8月本格化)
遠州灘——ジギング=ジグ200g(150〜250g)夏〜冬
瀬戸内50号(松山)・30〜40号(岡山)——10〜12月
豊後水道50〜60号・水深130〜200mの深場—ジギング=ジグ180g10月中旬〜1月
博多湾10号の湾内ライト—ジギング=ジグ80g6〜8月の夏限定
九州(天草・錦江湾・関門)——ジギング=ジグ150g(天草)〜200g(錦江湾)夏〜冬
沖縄80号・水深100〜260m——10〜2月・半夜

各セルの号数・重さはその海域の標準値で、リンク先の一式ページに出典付きで根拠を載せています。同じ海域でも船宿の統一指定が最優先。沖縄は固有種オキナワオオタチ(最大2m級)の深場釣りで、豊後水道と沖縄は電動リールが前提です。「—」はその海域に釣法が無いという意味ではなく、当サイトの一式データが未整備の欄(伊勢湾のテンビン、大阪湾のジギングなども行われています)。

号数を決めるのは海域

表を縦に見ると、テンヤは10号から80号まで8倍の開きがあります。決めているのは水深と潮です。博多湾は水深15〜20mの湾内を軽いテンヤで釣る夏のライトゲーム。大阪湾や東京湾は水深30〜100mの中深場で40〜60号。豊後水道は130〜200m、沖縄は100〜260mの深場を攻めるので50〜80号+電動リールになります。同じ「船のテンヤ釣り」でも、九州の湾内と沖縄の深場では別の釣りだと思ってください。

もうひとつ、表に書ききれない大事なルールが「船の統一指定」です。ジグやテンヤの重さが乗船者ごとにバラバラだと、潮を受けるラインの角度が揃わずオマツリ(糸絡み)が多発します。だから明石のようにジグの重さを船で統一する海域や、大阪湾のようにテンヤ40号・PE2号以下と決めている船が普通にあります。予約の電話で「テンヤは何号統一ですか」「PEは何号までですか」と聞くのが、海域の相場を調べるより確実です。

堤防の4釣法

釣り方仕掛けの芯出番道具一式
電気ウキ(エサ)磯竿2〜3号+電気ウキ3号+キビナゴ。タナ2〜3ヒロ日没後にじっくり。ウキが沈んでも慌てず遅アワセ一式を見る
テンヤ引き釣り(エサ)シーバス/エギングロッド+波止テンヤ2〜6号+ドジョウかキビナゴ夕マヅメ〜半夜。1秒1回転のただ巻き一式を見る
ワインド(ルアー)8ft級ロッド+ダートヘッド1/2oz(約14g)+ワーム90mm日没前後30分の高活性に最強。ロッドを弾いて左右にダート一式を見る
ショアジギング(ルアー)ML〜Mロッド+メタルジグ20〜40g(ゼブラグロー定番)明るいうちの遠投サーチ。沖の深いタナを速く探る一式を見る

道糸は4釣法ともPE0.8〜1号帯(電気ウキだけナイロン3号が標準)。道具の値に地域差はほぼなく、エサと時期に地域色が出ます。引き釣りのエサは関西=ドジョウ、東京湾=キビナゴが定番。本場は波止タチウオ文化の中心地・大阪湾(武庫川一文字が聖地)。

時間帯リレーの定石

  1. 1
    明るいうち〜マヅメ前=メタルジグ

    群れはまだ沖の深いタナ。飛距離と沈下速度で広く速く探れるジグ(20〜40g)の時間です。表層から5〜10カウントずつ沈めて、群れのいる層を特定します。

  2. 2
    日没前後30分=ワインド

    光量が落ちて群れが浮く時合の本番。左右へのダートで数を釣る時間です。ヘッドは1/2oz(約14g)が基準で、足場が深い・風が強いときは5/8ozへ。夕方は20g、暗くなったら14gへ軽くする使い分けも定番です。

  3. 3
    暗くなったら=ただ巻きかエサ

    夜は波動の弱いスローな誘いが勝ちます。ワームのただ巻きに切り替えるか、腰を据えるなら電気ウキやテンヤ引き釣りへ。ジグはフォールが速すぎて夜は不利です。

どちらから始めるか

確実に釣りたいなら船です。群れの上まで連れて行ってもらえるうえ、レンタルタックルのある船も多く、実は手ぶらに近い状態で始められます。かわりに予約と料金が要り、海域と船の規定に道具を合わせる必要があります。

手軽さなら堤防の夕マヅメ。仕事帰りや家族連れでも2〜3時間で成立します。ただし堤防のタチウオは「神出鬼没」と言われる回遊魚。出る前に釣具店の釣果情報で接岸を確かめる——この一手間が釣果を分けます。

リーダーをワイヤーにするかどうかは、釣法と場で流儀が割れる問題です。下のFAQで要点だけ触れ、リーダーの記事で別途整理します。

よくある質問

船と堤防、どっちが釣れますか?
数は船が有利です。魚探でタナを直撃でき、シーズンの海域なら指3〜5本(胴の幅を指の本数で表すタチウオのサイズ単位)を数釣りできます。堤防は接岸待ちなので当たり外れが大きいかわりに、時合に当たれば足元で入れ食いもあります。まず1匹なら秋の堤防夕マヅメ、型と数なら船と考えてください。
堤防で最初に揃えるならどの釣り方?
ワインド一式(8ft級ロッド+2500〜3000番+PE0.8号+ダートヘッド1/2oz+ワーム90mm。一式の中身はこちら)が第一候補です。時合の爆発力があり、ロッドはエギングロッドの流用でも成立します。エサでじっくりやりたい人は電気ウキ。ウキ・ワイヤー仕掛け・発光体がセットになった市販品が2,000円弱からあり、竿とリールを足すだけで始められます。
何月に行けば釣りやすいですか?
堤防は全国ほぼ共通で9〜11月がピークです。早い所では大阪湾の泉南でワインドが8月下旬に開幕し、夜の電気ウキは12月頃まで、ワインドは1月頃まで続きます。船は海域ごとに別で、博多湾は6〜8月の夏限定、豊後水道は10月中旬〜1月、沖縄は10〜2月。ほぼ周年狙えるのは東京湾の船です。
歯でラインを切られませんか?
切られることはあります。それでも対策は釣り方で分かれます。ワインドなどルアーの釣りでは「ワイヤーはアタリが激減する」が定説で、太めのフロロで通し、切られが続くときだけ短いワイヤーを足すのが定石。逆に夜の電気ウキは市販セットのハリスがほぼワイヤーで、それが標準です。テンヤ引き釣りは、テンヤ付属の短いワイヤーを使う形と極太ナイロンで通す形の二流派。船は船宿の規定が先で、ワイヤー禁止を明文化した船も、公式仕掛け図でワイヤー40cmを標準にしている船もあります。詳しくはリーダーの記事で整理します。
道具は「一式」でまとめて揃います

ロッド・リール・道糸・テンビン/ビシ・クッション・仕掛け——この釣りに必要な装備は、号数や適合の条件が自動で揃う一式ページでまとめて確認できます。

▶ 大阪湾のタチウオ(テンヤ)一式を見る(全候補から選ぶ)

ほかの一式: 全国(ワインド)

参考にした情報源

最終更新: 2026-09-06 / 釣りスレッド 編集部